導力革命により、人々の暮らしが飛躍的に豊
かになった時代。導力器(オーブメント)と
呼ばれる機械仕掛けのユニットから生み出さ
れる神秘のエネルギーは、 飛行船をはじめ
とするさまざまな技術に用いられ、日常生活
に欠かせない存在となっていた。
同時に、多くの強国は導力器を用いた兵器の
開発にしのぎを削り、大陸は覇権を狙う国々
の思惑で混迷の様相を見せていた。
そんな時代に必要とされたのは、大陸各地に
支部を持つギルド《遊撃士(ブレイサー)》。
民間人の安全と、地域の平和を守ることを第
一の目的とし、魔獣退治・犯罪防止などの要
請に応じて遊撃士を派遣する。その国際性・
中立性から国家間紛争の仲裁なども行なわれ
ていた。
16歳の若さにして遊撃士となったエステルと
ヨシュア。惹かれ合う二人の想いが、やがて
リベール全土を揺るがす結社《身食らう蛇》と
の対峙へと運命付けていく事となる──。