三鷹・星と宇宙の日2024(国立天文台三鷹キャンパス特別公開)で行われるメイン講演会をライブ配信いたします。
メイン講演会1
13:10〜14:45
「すばるで探る銀河考古学」
講師:岡本 桜子(国立天文台 助教/総合研究大学院大学併任)
講演内容:
「銀河考古学」とは、銀河内の古い星々のもつ「化石」的な情報を元に、銀河の過去を調べる天文学の一分野です。銀河系のような大きな銀河は、小さな銀河が重力による相互作用でいくつも合体することで、徐々に大きく成長してきたと考えられています。そしてそのような銀河の過去を知るには、古い年齢の星の持つ化石的情報が重要な手がかりになります。そこで私たちはすばる望遠鏡などを使って、銀河系や近くの銀河の一つ一つの星を詳しく観測して、その空間分布・運動・化学組成の特徴などから、銀河全体の「歴史」を解読しています。銀河考古学は、銀河系がどのように形成され、進化してきたかを理解するための鍵となる研究といえるでしょう。この講演ではすばる望遠鏡による成果を中心に、「銀河考古学」の最新研究と、将来の展望についてお話します。
メイン講演会2
14:45〜15:45
「宇宙の夜明けに描く銀河とブラックホールの共進化」
講師:泉 拓磨(国立天文台 准教授/総合研究大学院大学併任)
講演内容:
現代の宇宙に存在する大質量銀河の中心には、その質量が太陽の10億倍以上にも達する超巨大ブラックホールが普遍的に存在することが知られています。そしてこれらの超巨大ブラックホールは、自身を宿す銀河と密接にリンクしながら共に影響・制御しあって成長・進化してきたと考えられています(共進化)。私たちの研究チームでは、すばる望遠鏡やALMA望遠鏡の観測を駆使して、宇宙年齢が10億歳以下の初期宇宙のブラックホール天体を調査することで、この共進化の「はじまりの姿」を明らかにしようとしています。すばる望遠鏡でようやく発見されてきた「ふつうのブラックホール」たちの姿、ALMA望遠鏡が明らかにした銀河スケールの星形成活動の多様性と母銀河に吹き荒れる銀河風、そして宇宙の夜明けに踊る合体銀河たち。この宇宙のはるか彼方にある壮大な銀河とブラックホールの世界と、その解明に挑む我々研究者の挑戦をご紹介します。
・講演1と講演2の間に15分間の休憩を挟みます。
国立天文台 三鷹キャンパス特別公開日「三鷹・星と宇宙の日2024」
イベントの詳細は特設サイトをご確認ください。
https://www.nao.ac.jp/open-day/2024/
※この配信は機材などの都合で予告なく中止・中断、または内容を変更する場合があります。
※質疑応答の時間はありますが、ライブ配信からの質問はお受けできません。予めご了承ください。
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