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【SS】ウィザードリィ6 初見プレイ 第6回

(6時間04分)

モト
LV19
”この世には知らねばならぬ事がある”

「百と二十年ほど昔のこと、この城には、もっとも邪悪な領主と妃が住んでいた。
彼等はその領土の人々すべてにとって、長いこと恐怖の源であった。
奇怪な儀式の噂がそこここで聞かれ、王が神秘の技を磨いているという話もささやかれた。
王の侵略によって領土を広げ力を増した。
しかし、その欲望は尽きることなく、自らに並ぶほど邪悪な魔法使いと手を結び、
共に手を携え、彼ら以外の邪悪なるものたちを一つ一つ滅ぼす魔法の戦いを繰り広げた。」

「彼等がコズミック・フォージの存在を知ったのは、こうした戦いの最中であった。」

「異教の神を魔法の力で打ち破った彼等は、その最後の命乞いの言葉に聞き入った。
それは魔法のペンとその力、筆先によって言葉がつむぎ出されると、それが宇宙の中に永遠に織り込まれ、
書き記されたことが現実となるという魔法の力について語った。
王と魔法使いは、それを聞いた後、その敵を葬り去った。
しかし、このコズミック・フォージという名の、摩訶不思議な代物のありかを聞き出すことは忘れなかった。
彼等はこのペンを盗みだし、誰も想像することすらできないほどの恐怖を宇宙の中に織り込み始めた。
しかし、ペンを盗み出すとまもなく、二人はお互いの力をねたみ始めた。
もはや彼等は、お互いの力を必要とはしなくなっていたのである。
そして、お互いの運命とこの魔法のペンの行く末を定める最後の戦いが繰り広げられた。」
「それが知られていることのすべてである。城はそれ以来住むものもなく、
王、妃、魔法使い、魔法のペンがどうなったのかを知る者もない。
しかし、今、汝がここに来たことによって、すべてが変わろうとしている・・・・」

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