※ 本イベントは、シラス「ゲンロン完全中継チャンネル」からも配信いたします。放送開始から4時間30分を超えてイベントが続いた場合、ニコ生では配信を終了しますが、シラスでは有料で延長配信をおこないます。
※ シラスのシステム上、延長部分のみの購入はできません。延長部分のご視聴をされたい方は、あらかじめシラスで番組本編をご購入ください。
☆ 番組チケット(1500円)のご購入はこちら!
https://ch.nicovideo.jp/genron-cafe/live/lv344736709
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【イベント概要】
チェコ文学研究者の須藤輝彦さんによる話題の書籍『たまたま、この世界に生まれて──ミラン・クンデラと運命』(晶文社)の刊行を記念して、哲学者の古田徹也さんとの対談イベントを開催します。司会は、本書の担当編集を務めた吉川浩満さんです。
本書で論じられるミラン・クンデラは、代表作『存在の耐えられない軽さ』などによって「世界文学の巨匠」として知られています。須藤さんは、クンデラの小説のなかの「人の運命はしばしば死のはるか手前で終わる」という一節に対して、「だとしたら、運命の終わりから死までの道のりにはいったいなにが残るのだろう?」と問いかけるところから議論をスタートさせます。そして、この「運命」というキーワードは、個々人の人生だけでなく、周辺の大国に翻弄され続けてきたチェコと中欧の姿や、20世紀最大の実験とも言える社会主義国家建設の栄光と挫折の歴史といったテーマを串刺しにするものとして、そのクンデラ論の核に据えられます。
かたや古田さんは、本書でも引用されている『不道徳的倫理学講義──人生にとって運とは何か』(ちくま新書)のなかで運と道徳をめぐる倫理学史を展開しています。人生における運をあつかう議論を「倫理学史の裏通り」と古田さんは表現します。なぜなら運という要素は、一般的な道徳の「善き行いをしたものは報われるべきである」という発想では捉えきれず、そこから排除され、隠されるものだから。
しかし、運は実際には個々の人生を大きく左右するものです。善き行いが報われるかどうかも、また、そもそも善き行為ができるかどうかも、運の影響を強く受けざるをえません。そうした運と道徳の緊張関係という観点から古今の思索をたどり、人間のあるがままの人生を捉える道筋を探った古田さんは、須藤さんのクンデラ論をどう読んだのでしょうか?
人間は運や運命にどう向き合えばいいのか? 人生はガチャやギャンブルで決まるのか? クンデラ文学から運と運命をめぐる人生論まで、大いに語り合っていただきます。また4月刊行の『ゲンロン16』には、須藤さんの論考「あいまいなチェコの小説家──ミラン・クンデラのコンテクスト」が掲載されています。論考の元となるテキストはWebゲンロンでも公開中です。あわせてお楽しみください!
もしも人生がガチャやギャンブルだとしたら – ゲンロンカフェ
https://genron-cafe.jp/event/20240427/