生まれたばかりの子供は“赤ちゃん”と呼ばれる そう生まれながらにしてすべての人は“赤”なのだ。DIscord→https://discord.gg/UPgPUYFg【ヴァナディール奇譚】第一話「捨てる男」バストゥークのとある夜
寝静まった町の民家の明かりが一つ灯り
しばらくしてその家の扉からそろりと少年が出てくる。
少年は最近寝る時間になると決まって聞こえる
ある"
音"が気になっていた。
最初は夜に出歩くと両親に怒られるだろうと
無理やり目を閉じて寝ていたが
とうとう気になって仕方なくなり
両親が寝ているのを確認して
音の正体を確かめる決心をしたのだ。
やっぱり聞こえる確かな"音"
とぽん ぼとん ドブン ばしゃん水の音__。
港の跳ね橋のほうだ_。
少年は音の聞こえる方向に歩き続ける
最初は暗くて少し怖かったが
なんだか冒険をしている気分になり
徐々に楽しくなってきた
歩を進めるうちに音も次第に大きくなる
とぽん ぼとん ドブン ばしゃん水の音__。
何かが海に落ちる音?
少年は音の出ている場所に着いた
そこには
初老の男が"何か"を海に投げ入れていた。
「おじさん 何をしているの?」少年は勇気を出して尋ねた
反応はない
男はひたすら海にものを投げつづけている
いや
ものだけではない
高級そうな剣や鎧 お金まで・・・
気味悪くなり帰ろうとした丁度そのとき
男は海を見つめたまま呟いた
「最初は少し荷物を整理するつもりだったんだ」「少しものを捨てるとすっきりしてなんだか気持ちよくってね」「段々 もっと捨てよう・・全部捨てよう」「捨てるものはもうないかって探すようになって」「・・・全部捨てたよ」男が振り向いた
目は悲しみに満ちているのに表情は笑っていた
「だいじな荷物 仕事 妻___ 息子」「そしてこれが最後だ」男は懐から羽飾りが付いた古びた赤い帽子を取り出し
海へ投げた__。
「
これで捨てるものはもう無くなった いい気分だ」少年は不思議と動けずに一部始終を見ていたが
瞬間 両親の声が聞こえたような気がして我に返った
帰らなくては。
そう思って後ろを向いたその瞬間
男の声が聞こえた
「ああ もうひとつ 残っていたな」振り返るとそこには男の姿はなく
闇の落ちた海から一際大きな水の音が聞こえた
少年は怖くなり暫くそこから動くことは出来なかった__。
(了)
アトルガン時代に辞めて最近またプレイし始めました
右も左も分かりません(;´・ω・)メインは赤!
今月の目標(配信内容)
・兎に角アイテム整理
・操作を思い出す
etc・・ でお送りいたします!
フェンリル鯖の人一緒に遊びましょう!