「映像とは何か」という問いを投げかけながら、国内外の映像表現を紹介する恵比寿映像祭。
恵比寿映像祭2024では「月へ行く30の方法」というテーマを、
未来のあり方のメタファー(比喩)として、アーティストたちの多様な表現から探求します。
また、今回は映像の「一回性」に着目。
その場で完成し、消滅していくような映像の制作プロセスを、目撃し体験者となることで、
観客ひとりひとりが記録の装置(メディア)、記憶の図鑑となるような鑑賞体験とは?
番組概要
東京都写真美術館で開催されている恵比寿映像祭2024「月へ行く30の方法」を、キュレーターの解説つきで巡る生中継の番組です。
出演者(敬称略)
●
田坂博子(東京都写真美術館学芸員、恵比寿映像祭2024キュレイター)
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兼平彦太郎(恵比寿映像祭2024共同キュレイター)
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山本貴光(文筆家・ゲーム作家)
展覧会概要
恵比寿映像祭2024「月へ行く30の方法」
会期 : 2024年2月2日(金)~2月18日(日)[15日間]
月曜休館〈ただし12日(月・振休)は開館し、13日(火)休館〉
※コミッション・プロジェクト(3F展示室)のみ3月24日(日)まで
会場 : 東京都写真美術館、恵比寿ガーデンプレイス センター広場、地域連携各所ほか
(アクセスは
こちら から)
時間 : 10:00–20:00(18日は18:00まで)
※2月20日(火)~3月24日(日)のコミッション・プロジェクトは月曜休館 10:00–18:00(木・金は20:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
料金 : 無料
※一部のプログラム(上映など)は有料
※オンラインによる 日時指定予約を推奨いたします。
※諸般の事情により、開館時期・内容等を変更する場合がございます。展覧会等の詳細、最新の情報は本ホームページをご確認ください。
恵比寿映像祭について
恵比寿映像祭は、2009年の第1回開催以来、年に一度恵比寿の地で、
展示、上映、ライヴ・パフォーマンス、トーク・セッションなどを複合的に行ってきた映像とアートの国際フェスティヴァルです。
映像分野における創造活動の活性化と、映像表現やメディアの発展をいかに育み、
継承していくかという課題について広く共有する場となることを目指してきました。
近年では、地域とのつながりや国際的なネットワークを強化し、一層の充実と発展をはかっています。
映像という言葉を限定的に用いるのではなく、映像をめぐる様々な選択肢に目をむけ、
多様化する映像表現と映像受容の在り方を問い直してきました。
芸術と映像が人にもたらしうるオルタナティヴな価値観(ヴィジョンズ)の生成を促し、
存続させていくためのプラットフォームとして、発信を続けています。
総合テーマについて
「月へ行く30の方法」30 Ways to Go to the Moon
アメリカのアポロ11号による月面着陸から半世紀以上が経ち、
人々が気軽に月へ行くことも技術的に不可能ではなくなりつつあります。
しかし、最先端の科学技術や理論以上に、
一見それとは結びつかないようなアーティストたちの思考や実践が、
新しい発見や創造につながり、月へ向かうための大きなヒントになるかもしれません。
恵比寿映像祭2024では、
「月へ行く方法」という命題を、写真や映像を主とした様々な表現によってひも解き、
アーティストだけでなく、そこに参加する観客とともに考えていく試みを行います。
歴史的作品から現代作品まで、異なる角度からイメージの可能性を探ります。
*総合テーマは、土屋信子「30 Ways To Go To The Moon/月へ行く30の方法」展(2018年)のタイトルより引用
2階展示室では、東京都写真美術館のコレクションを含む、
多様な社会的・文化的背景を持った作家たちの映像、写真、資料などを展観し、
そこから導かれる集合的知性によって我々の未来の在り方を探ります。
また展示室の中央では、連日、パフォーマンス、トーク、ディスカッション、ワークショップなどのプログラムを行い、
作家と来場者がコミュニケーションを交わし、ともに思考を重ねていく場を生み出していきます。
ひとりひとりが出来事の目撃者や体験者となることで、
記録の装置(メディア)、記憶の図鑑となるような鑑賞体験を目指します。
地下1階展示室は、科学や理論では解明しきれない未知なる可能性や思考を示唆する作品やプロジェクトを紹介します。
2階を集合知的な空間とするならば、地下1階は、その集合知から学びながらも、
さらなる想像力によって飛躍する果てしない未来への旅のスタート地点と言えるかもしれません。
今回の映像祭の特徴の一つは、映像の一回性に着目している点です。
映像という複製芸術でありながら、反復や非場所という性質とは正反対である一回性にこだわった作品、
パフォーマンスやユニークピース、すべてを目撃(鑑賞)することができないような時間的な奥行きや限界に取り組む作品、
また映像制作のプロセスに身体的な行為や思考を作用させることで、その場で完成し、消滅していくような作品を紹介する予定です。
そしてこれまで以上に、上映プログラムと展示プログラムを接続し、双方向の横断を試みたプログラムづくりを展開します。
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