※ 本イベントは、シラス「ゲンロン完全中継チャンネル」からも配信いたします。放送開始から4時間30分を超えてイベントが続いた場合、ニコ生では配信を終了しますが、シラスでは有料で延長配信をおこないます。
※ シラスのシステム上、延長部分のみの購入はできません。延長部分のご視聴をされたい方は、あらかじめシラスで番組本編をご購入ください。
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【イベント概要】
全体主義や帝国主義の時代に、国民の読書や教養はどのように管理され、組織されていたのか。そして、ヒトラーやスターリンといった独裁者はどのような本を読み、国民の読書はどうあるべきだと考えていたのか──。
ゲンロンカフェでは、ロシア史研究者の池田嘉郎さん、近現代史研究者の辻田真佐憲さん、ドイツ図書館史研究者の松井健人さんをお招きし、ドイツとソ連、日本を舞台に、読書と統治をめぐる歴史について議論していただきます。
20世紀の前半、国家の新しい形を模索し、暴走した国々がありました。ヒトラーのもとにファシズムの帝国を作ろうとしたナチスドイツ、共産主義の実験国家がスターリンのもと全体主義の独裁国家へと変わっていったソ連。そして、大東亜の帝国を目指して暴走した日本も、新しい近代国家を作ろうとしていました。
そんな新しい国では、技術の革新や社会制度の整備だけでなく、人々がどのような教養を身につけるべきかも重要な関心事項となりました。そして、どの国も、言論を統制して国民に「理想の」教養を強要しようとしたのです。
このイベントでは、今年、『教養・読書・図書館──ヴァイマル・ナチス期ドイツの教養理念と民衆図書館』(晃洋書房)でナチスドイツの状況を明らかにした松井さん、明治期に形成された日本の愛国物語を再検討する『「戦前」の正体──愛国と神話の日本近現代史』(講談社現代新書)のほか『文部省の研究──「理想の日本人像」を求めた百五十年』(文春新書)などの著作もある辻田さん、そしてロシア・ソ連史研究の第一人者でシェイラ・フィッツパトリック『ソ連の歴史』(人文書院)の翻訳を出されたばかりの池田さんに、独・日・ソの状況をお話しいただきます。
今年はさらにジェフリー・ロバーツ『スターリンの図書室──独裁者または読書家の横顔』(白水社)などの独裁者の読書を扱う翻訳書も刊行されました。戦争を背景に、各国の政治思想や歴史に注目の集まった年でした。他方、ChatGPTのような、人工知能による人間の知性の代替技術もどんどん進み、われわれの生活に直接組み込まれてきました。かつての統治者たちが教養や知、そして書籍というものをどう考えていたのかを知ることは、現代の世界を考えることにつながるはずです。
教養の歴史を振り返りつつ、2023年を歴史家たちがどう総括するのか。ぜひご参加・ご視聴ください。
全体主義と帝国の教養 – ゲンロンカフェ
https://genron-cafe.jp/event/20231208/