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76してーデモンズソウルしたいなーって

(6時間)

じべた
浄土ヶ浜に滲む色のない濃霧は世界を霧散させ消失せていった
多くの枝豆を失った時の小人たちは僅かに残った枝豆を繋ぎとめるために
六つのすり鉢を、小人の長たちに託した
すり鉢は、消失を免れた辺境の地に根付き
ずんだを作り、すり鉢を楔とし浄土を封じ、浜を禁忌とした
東北のある三姉妹は自らを要人として、拡散する枝豆を取り戻すための人柱となった

浄土ヶ浜は時にたゆたう
どこから来たのかそれは積もる雪の下
二本の苗木は歪みもつれながらも育っていった
そしていつしか木々は
その枝を
東北の中枢へと伸ばし始める
奇妙な果実を実らせて

色のない濃霧の裂け目から黒い種子が迷い込んだ
名を知らずどこから来たわけでもないそれはただ黒く暗く
何物でもない黒い種子は発芽する時をただ待ち続けていた
黒い殻で内側の色を守り隠しながら
世界を育てるために

潮騒が海鳴りに変わる
人は最後に浄土ヶ浜へ還るのか
波打ち際のような美しいくて優しい、不気味で恐ろしい
そんな風に万人の琴線に触れる風景
そういう場所はきっと知らない場所と繋がっているのだと
黒い種子はそのどこともない場所に根を下ろし始める
黒くうねる闇夜の海原から
水底に引き寄せる、うなるような轟きを子守歌にして
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ハハッ!!