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【収録時のイベント概要】
大反響の「クサデウス」イベント、第2弾が実現!
2022年7月、ゲンロンカフェでは園芸家の川原伸晃さんをお迎えし、ゲンロン代表の上田洋子が聞き手となって植物のすごさを深掘りするイベント「猫と植物──ネコデウスからクサデウスへ」を開催。川原さんが手塩にかけた観葉植物が実際に壇上に登場し、動物を凌駕しているともいえる植物の脅威的な力、そして、ネコやイヌにかわって植物が人間の「家族」になる可能性についてなど、幅広い視点からたっぷり4時間お話しいただきました。
このたび、その続編ともいえる植物イベントの開催が決定。今回のテーマは「人間の内なる植物性」。お招きするのは農業史・食の思想史をご専門とされる藤原辰史さんです。
藤原さんが11月に上梓された『植物考』(生きのびるブックス)は、歴史学、文学、哲学、芸術などを横断しながら植物の可能性を考える刺激的な著作。その冒頭部分には、以下のような文章が置かれています。
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ほとんどの人間は、植物を自分より下位に見ている。なるほど、その優越感を説明する根拠はたくさんあるように思える。
(中略)
けれども、本当に人間は植物よりも高等だといえるのだろうか。考えれば考えるほど、確信的な答えが遠のいていくような感覚に襲われる。植物は人間がいなくても生きていけるが、人間は植物なしでは生きていけない。どうして私たちは、これまで述べてきた人間の文化の基本的な行為、すなわち、食べること、住むこと、着ること、育てること、名づけることを、植物が「できない」と表現してきたのだろうか。「する必要がない」ではなくて。
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──植物が、動物と比べて取るに足らない存在であるなどとなぜいえるのか。
研究者・文筆家として思索を重ねながらときに自ら植物を育てる藤原さんと、園芸家・華道家として活動しながら哲学や思想に関心を寄せてきた川原さん。おふたりの語る言葉は奇妙なまでに符合しています。
今回は、そんなおふたりの初対談。人間を超越する植物のすごさについて、そして、人間や動物の内にひそむ「植物性」についてたっぷり議論していただきます。もはや、安全圏から「すごいすごい!」と言っているだけでは済まされないような、植物の「妖しさ」や「不穏さ」、さらには「恐ろしさ」にも話はおよぶはず。
ゲンロンカフェでしか聞けない、ディープなシン・植物考をお楽しみに!
我々の「内なる植物」とはなにか – ゲンロンカフェ
https://genron-cafe.jp/event/20230117/