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【生放送】トンチャイ・ウィニッチャクン×藤原帰一 司会=福冨渉 「再構築され続ける『記憶』と『国民の物語』」【国際交流基金(JF)×ゲンロンカフェ共催グローバル対談】 #ゲンロン230925

CH一部無料
(3時間28分)

ゲンロン完全中継チャンネル提供:合同会社ゲンロンカフェ

この番組を最後まで視聴するために

※ 本番組は2部構成です。
前半はYouTubeでも特別無料放送いたします。休憩を挟んだ後、後半はシラスおよびニコニコ生放送での有料放送のみご視聴いただけます。
https://youtube.com/live/MxoWecBU7sg

本イベントは登壇者の使用言語は英語となり、日本語への逐次通訳が入ります。

※ 本イベントは、シラス「ゲンロン完全中継チャンネル」からも配信いたします。放送開始から4時間30分を超えてイベントが続いた場合、ニコ生では配信を終了しますが、シラスでは有料で延長配信をおこないます。
※ シラスのシステム上、延長部分のみの購入はできません。延長部分のご視聴をされたい方は、あらかじめシラスで番組本編をご購入ください。

☆ 番組チケット(1200円)のご購入はこちら!
https://ch.nicovideo.jp/genron-cafe/live/lv342493225
☆ 登壇者への質問を募集中!
https://forms.gle/Q2uKDXuBs9aPRZyz5

【イベント概要】
「記憶」や「物語」は分断を深める元凶か、繋ぎとめる紐帯か──

今回ゲンロンカフェでは国際交流基金(JF)と共同し、タイ出身の歴史学者トンチャイ・ウィニッチャクン氏と国際政治学者の藤原帰一氏をお招きしてイベントを開催します。激しい政治対立に揺れるタイの歴史を紐解きながら、「記憶」や「物語」が政治や国家、そこで暮らす人々にあたえる影響について議論を交わしていただきます。司会はタイ文学研究者・翻訳家として活躍中の福冨渉氏がつとめます。

長い歴史と伝統をもつ国でありながら、政治の不安定な状態が続いているタイ。最近も、総選挙で第一党となった民主派政党による連立政権発足が失敗に終わり、同じく民主派と目された第二党が親軍派などと連立を組み新首相が選出されました。水面下で様々な政治的な取引が行われるなか、組閣後の政治動向が注目されます。

そんなタイの近代史に大きな影を落とす事件の一つが、1976年10月6日の「血の水曜日事件」です。民主化を要求する大学生たちを当時の軍事政権が暴力をもって抑圧し、多数の死者が生じたこの事件を、ウィニッチャクン氏は学生運動に参加した学生の一人として体験します。
その後、獄中生活なども経て、長くアメリカ合衆国で東南アジア研究を行なってきたウィニッチャクン氏。博士論文の『地図がつくったタイ』(明石書店)は、世界的なナショナリズム研究者であるベネディクト・アンダーソンの議論などにも大きな影響を与えてきました。
さらに2020年には、『沈黙のとき──忘却しえないものとしてのバンコク1976年10月6日の大虐殺』(未邦訳)を刊行し、「血の水曜日事件」がタイ国民に残した影響や過去を記憶することの意義について論じています。

ディスカッサントを務めるのは、ウィニッチャクン氏と20年来にわたって交流を続けてきた藤原帰一氏です。東南アジアの民主化から冷戦崩壊前後の紛争まで、幅広く国際政治のダイナミクスを捉えてきた藤原氏は、ウィニッチャクン氏の議論にどのように応答するのでしょうか?

タイと日本の比較、そして福冨氏によるタイ社会の解説なども交えながら展開していくおふたりの議論に、ぜひご期待ください!


【司会の福冨渉さんより】
現代タイで最高の知識人のひとりと呼んでも差し支えないのが、トンチャイ・ウィニッチャクン氏だ。強い権力をもつ人々が「国家」と「国民」の物語をどのように描き出し、それを正統なものとして流布していくのか。その物語が、小さな人々をどのように支配して、抑圧していくのか。トンチャイ氏の研究は、精緻な歴史研究のアプローチで、そのプロセスを明らかにしていくものだ。だが彼の言葉は、アカデミアの中だけにとどまるものではない。1976年の虐殺で友を失い、自身はかろうじて生き残った経験が研究の出発点にもなっているトンチャイ氏の存在は、50年近くが経った現代でも、大きな分断と強い抑圧の中で苦しむタイの人々のよりどころになっている。
今回のイベントはタイの政治についてというよりも、もっと広い、根源的で文化的な営みについてのものになるはずだ。つまり、わたしたちは過去のなにを記憶して、なにを記憶しないのか、それをどう選んでどう継承していくのかという、すべての人間が知らず知らずのうちにおこなっている行為を考え直す時間になる。東南アジアの政治と民主化の研究からスタートして、国際政治と平和秩序についての思索を続ける藤原帰一氏が登壇することで、より射程の広くて深い議論が展開されるはず。自分たちの、子どもたちの、下の世代の未来になにを残すのか考えたい方は、決してお聴き逃しのないよう。




【国際交流基金(JF)とは】
外務省所管の独立行政法人で、諸外国との国際文化交流を専門的に実施する日本唯一の機関です。1972年設立。おもに文化芸術、日本語教育、対話(日本研究支援・国際対話)の3分野でさまざまな事業を行っています。本対談を企画する国際対話部は2021年4月に旧日米センター、アジアセンター、日中交流センターなどの基金内地域センターを統合した新設部署で、日本と諸外国の文化人や有識者、市民、青少年交流を推進しています。詳細は国際対話部のウェブサイトをご覧下さい。

国際交流基金 – 国際対話・ネットワーク形成の支援(https://www.jpf.go.jp/j/project/intel/exchange/index.html#co-creation


再構築され続ける「記憶」と「国民の物語」 – ゲンロンカフェ
https://genron-cafe.jp/event/20230925/
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