カメラや映画の原点にあたる「覗き見る」装置の歴史と、
ユーモアや優しさをもって市井の人々と向き合った本橋成一とロベール・ドアノーの写真の二人展、
インディーズ映画界のミューズ・根矢涼香さんと東京都写真美術館の2つの展覧会を巡ります。
番組概要
ニコニコ美術館は、
学芸員や専門家の解説とともに展覧会の魅力をお届けするオンラインギャラリートーク企画番組です。
現代美術から歴史的展示物まで、オンラインで気軽に観賞できるだけでなく、
造詣の深い出演者による熱のこもった丁寧な解説を通して展示を深く知ることができるのが特長です。
今回は、インディーズ映画界のミューズ・根矢涼香さんと東京都写真美術館の2つの展覧会を巡ります。
【TOPコレクション 何が見える?「覗き見る」まなざしの系譜】
本展では、東京都写真美術館が所蔵する、映像史・写真史に関わる豊富な作品と資料を中心に、
「覗き見る」ことを可能にした装置と、それによって作り出されたイメージ、
そして「覗き見る」ことからイマジネーションを広げた、作家たちの多様な表現をご紹介します。
写真や映像を撮影する装置として発明されたカメラは、同時に覗き見る装置でもあるといえます。
カメラの原型となったカメラ・オブスクラは、外界の景色を写し取るため、
真っ暗な箱の一方の壁にピンホールを開けた装置で、
その後ピンホールはレンズに代わり、箱は小型化され、携帯可能なサイズとなっていきます。
このカメラ・オブスクラを反転させた構造を持ち、レンズ越しに絵を覗いて鑑賞する視覚装置がかつて存在しました。
それらはピープショーと総称され、様々な形態が考案され、興行としても成立していきます。
覗き見る装置のヴァリエーションとしては、顕微鏡や望遠鏡に代表される光学機器や、
ステレオスコープのような立体視のための器具、キネトスコープなどの動く絵を創り出す機械が挙げられます。
こうした多種多様な装置の発明と流行により、まだ見ぬ新たなイメージの誕生が後押しされ、無数の表現が生み出されてきました。
覗き見る装置は、現代の私たちをとりまくメディア環境はもちろん、
写真・映像で表現をおこなう際の形式的な前提をも形作ってきたと言えます。
現代にも受け継がれる、「覗き見る」まなざしの系譜を、東京都写真美術館のコレクションから探求します。
(公式ホームページより)
【本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語】
本橋成一は東京に生まれ、50年以上にわたり、写真と映画によって、揺れ動く社会とそこに暮らす人々の姿を記録してきました。
一方、ロベール・ドアノーは、フランスの国民的写真家として知られ、パリや自身が生まれたパリ郊外を舞台として、常にユーモアをもって人々の身近にある喜びをとらえてきました。
生まれた時代・地域が異なる二人の写真家ですが、
奇しくも炭鉱、サーカス、市場など、同じテーマによる優れたルポルタージュを残しています。
そして、それぞれに第二次世界大戦による混乱を経験した二人は、
慎ましくも懸命に生きる人々の営みの中に、力強さと豊かさを見出し、失われゆく光景とともに写真に収めてきました。
多くの対立、紛争の絶えない現代において、人間に対する際限のない愛情と好奇心が生み出す視線、
そしてユーモアや優しさをもって現実や社会と関わった二人の写真家によって編み出される物語を通して、
生きることの豊かさについて考える機会となれば幸いです。
(公式ホームページより)
出演者
●
山田裕理(東京都写真美術館 学芸員)
●
根矢涼香(俳優)⇒
@ryokaneya
展覧会概要
【本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語】
会期 : 2023年6月16日(金)~9月24日(日)
休館日: 毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)
会場 : 東京都写真美術館
アクセス
時間 : 10:00~18:00(8/31までの木・金曜日は21:00まで、9/1以降は20:00まで、図書室を除く) ※入館は閉館時間の30分前まで
【TOPコレクション 何が見える?「覗き見る」まなざしの系譜】
会期 : 2023年7月19日(水)~10月15日(日)
休館日: 毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)
会場 : 東京都写真美術館
アクセス
時間 : 10:00~18:00(8/31までの木・金曜日は21:00まで、9/1以降は20:00まで、図書室を除く) ※入館は閉館時間の30分前まで
*同時開催*【風景論以後】
会期 : 2023年8月11日(金・祝)~11月5日(日)
休館日: 毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)
会場 : 東京都写真美術館
アクセス
時間 : 10:00~18:00(8/31までの木・金曜日は21:00まで、9/1以降は20:00まで、図書室を除く) ※入館は閉館時間の30分前まで
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