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【収録時のイベント概要】
話題書、ピーター・ゴドフリー=スミス『タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源』の刊行記念トークイベント開催!
単なる物質から、どのように心が生じるのか。哲学者で練達のダイバーでもある著者は、タコやイカなどの「頭足類」に注目する。 なぜだろうか。人間は、人間以外の生物であるサルやイヌなどにも、心や知性らしきものを持っていると感じることがある。それら哺乳類の生物は、進化の歴史上、人間に非常に近い存在だ。 だが頭足類は違う。本書によると、人間と頭足類の共通祖先が生きていたのは約6億年前で、その生物にはのちに知性となるような能力はなかった。進化は「まったく違う経路で心を少なくとも二度、つくった」のであり、頭足類は人間の知性や心を脱特権化するのだ。
哲学の「他我問題」(われわれは他者の持つ「自我」を経験することができない)を考えるにあたって、頭足類は格好の題材だという。 著者が海に潜り、頭足類の観察をしていると、人間の心とは本質的に大きく違った心を持っているらしいと気づくそうだ。
多様な生物の進化の歴史を考察することで、人間の知性や心を相対的に探求していく本書は、各方面で評判が立っている。 昨年末に開催した斎藤哲也、山本貴光、吉川浩満3氏による人文書イベントでは、吉川氏が本書の魅力(そして、タコの知性の凄さ!)を熱弁する場面があり、話題になった。
(概要文全文は下記リンク先よりお読みいただけます)
頭足類の心と私たちの心 – ゲンロンカフェ
https://genron-cafe.jp/event/20190329/