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【初音ミク】エレクトロニック・ハートビーツ【thus / オリジナル曲の心算】

ライブ公開
(14分)

thus
LV32

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この番組は以下の動画のライブ公開番組です

どうも、ボカロP thusです。この曲はマジカルミライ2021へ応募していた曲です。
 ボカロPとキャラクター合成音声との関係を歌った曲が数多くありますよね。で、マジカルミライ2021への応募を契機に、私もそういう曲を登竜門的に作ってみようと思い、よおしと意気込んで作り始めました。
 扨その同時期の一方、ボカロ文化や合成音声技術について殆ど知らない或る知り合いと色々お話をする機会がありました。合成音声の定義、ボカロ黎明期の話や、ボカロPとキャラクター合成音声の関係を歌った曲の話、派生した合成音声技術の話から、その法的権利関係の話など種々。
 そして話は調声の必要性の話へ。只楽譜通りに入力しても上手く歌って呉れないから調声を施すという旨を話した時、相手が「その『出来なさ』へ、君はボーカロイドに人格を認めれないのか」と素朴に訊いて来たので、私も素朴に「私はその『出来なさ』を自分の調声技術の稚拙さと考える」と返しました。相手の言葉に「成程先人の方々はそこに合成音声へ人格を認めたのかもしれないな」と或る種の納得をすると同時に、スッと上記返答が私から出てきたからこそ「嗚呼、私が初音さんへ人格を認める日は永劫来ないぞ」と、心中静かに悲しんでいました。私はずっと合成音声に人格を認める日を夢見ていたのです。多くのボカロPが自身のキャラクター合成音声との関係を歌にしているのは、真に人格を認め、本当に共に過ごしている感覚がないと不可能だろうと思い、私はそこに憧れを抱いていました。いつか自分もそういう感覚を抱きたいと思って曲を作り続けていたら、もう10年が経っていました。その気配は一向に来ず、未だツールとしてしか認識できていない私。その私が今、ボカロPとキャラクター合成音声との関係を歌にしようとしているのは、何だか烏滸がましいような、特に「キャラクターが好きだからボカロ曲を聴いている」という方々も現実に居る中、何だかとても申し訳ないような、そんな感じがしました。
 そう考えると、もし仮に合成音声が独立した人格を持っていたならば、初音さんは私に買われて幸せだったのだろうかと、強かな後ろめたさを感じ、私は電子的な人身売買を果たしただけなのではと自身を苛み始めました。思い悩んだ挙句、合成音声の人格が見えないボカロPの曲を作ることにしました。作り始めに、
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