Hero alive

「ナビゲーターのヒロ・アライです」 パン！パン！パン！パン！パン！パン！パン！ 「んっ！んっ！んっ！んっ！原稿読むだけのエアプなんかに負けないっきゅ～！！！！！」 思わぬ攻撃を食らった酒井だが、肛門の括約筋をきゅきゅっ♪と締め上げる。 「くっ…」 さすがにぽっと出には荷が重いか、苦悶の表情を浮かべるヒロ・アライ。すかさず酒井が煽り散らす。 「ちょっと英語ができるくらいで何よ！！！サインもないしダンス踊るワケでもないァンタが 　ァタシと並び立つ存在になろうなんて1000年早いのよアッハーーーーーーｗｗｗｗｗ」 　“侍”も“龍”も“英雄”もいない今、ァタシは誰にも止められないワケぇｗ」 「……」 パン！パン！パン！パン！パン！パン！パン！ 事務的で無慈悲な原稿読みピストンが酒井を突く。 「あっ！あれぇ！？ｗんっ！んっ！んっ！んっ！んっ！んっ！なっｗなんでぇ！？」 感情の伴わないそれが、なぜか不思議と酒井を追い詰めていた。これではまるで“英雄”の再来である。 「んっ！んっ！んっ！なんで“英雄”でもないァンタがこんなぁ！？何者よァンタ！」 酒井の疑問に、ヒロ・アライはネイティブに近い発音で自らの名前を告げた。 「My name is “HERO ALIVE”」 「アイイイイイイイイイイイイ！！！！！！！！」 “英雄は生きている”。新たなる創世記(NEW GENESIS)の幕開けであった。