原発の歴史を知らなければ、原発を語ることは出来ない。
破綻した日本の原子力政策の道のりと、
科学と社会のねじれた関係を、いま検証する。
思想や哲学を扱う雑誌として名高い
青土社の『現代思想』が、
独自の切り口で原発問題を問い直す!
いまだに収束していない、福島原発事故。
東日本大震災から1年、私たちはこの国の知られざる姿を目の当たりにした。
戦後、日本各地に建設された原子力発電所の数々。
それは、ヒロシマ・ナガサキを経験した日本が、
脇目も振らず歩んできた
「原子力大国」への道だった。
国際的な力関係の中で作られてきた、日本の特異な「原子力体制」。
そして、「御用学者」問題にとどまらない、科学と社会の歪んだ関係性。
原発の歴史を紐解くことで、その知られざる実態が明らかになる。
一体、誰が日本を「原子力大国」にしたのか?
ゲストに、日本の原子力政策分析の第一人者である
吉岡斉氏と、
以前から新自由主義下における人文科学の興廃に警鐘を鳴らしてきた
木原英逸氏、
新たな時代の科学技術の社会的責任について分析してきた
塚原東吾氏が登場。
「フクシマ」を止められなかった歴史を検証し、
原子力大国・日本の、過去と現在、そして未来の姿を議論する。
【出演】
吉岡斉(よしおか ひとし)
九州大学教授。
著書に『原子力の社会史』(朝日選書 1999年、2011年に増補新版)
『原発と日本の未来』(岩波ブックレット 2011年)他多数。
『現代思想』への寄稿は「福島原発震災の政策的意味」(2011年5月号)
「脱原発とは何だろうか」(2011年10月号)他。
木原英逸(きはら ひでとし)
国士舘大学教授。
共著に『共生のための技術哲学』(未来社 2006年)など。
『現代思想』への寄稿は「科学技術「社会」論の新自由主義的偏向」(2011年12月号)
塚原東吾(つかはら とうご)
神戸大学教授。
訳書にD・R・ヘッドリク『情報時代の到来』(法政大学出版局 2011年)
K・S・ラジャン『バイオ・キャピタル』(青土社 2011年)他多数。
『現代思想』への寄稿は「災害資本主義の発動」(2011年5月号)
「ポスト・ノーマル・サイエンスによる「科学者の社会的責任」」(2011年12月号)
「震災のイドラ」(2012年3月号)他。
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