「食」のリスクとリテラシーを考える
「食」のリテラシーの重要さが叫ばれている。
しかしそのメッセージが指し示すものはまちまちだ。
怪しい
「食育」の重要さを叫ぶ者もあれば、
過剰に「遺伝子組み換え作物」「食品添加物」「化学調味料」
「発がん性物質」「農薬」などの危険性を訴える者もいる。
「食」のリテラシーが、より確かな食のリスク情報を把握し、
行動することなのであれば、
こうした
「誤ったリスク情報」がメディア上に溢れる現状を是正しない限り、
その実践は困難なように思える。
このように、平時においても食をめぐる混乱が頻発する中、
東日本大震災以後はさらに、
「放射性物質」と
「食」をめぐる議論が盛り上がっており、
それもまた、必ずしも適切な報道がなされているとは言えない現状がある。
食をめぐる報道をどう理解すればいいのか、徹底的に討論する。
■出演
小島正美(毎日新聞生活報道部編集委員)
松永和紀(科学ライター)
荻上チキ(評論家) Twitter ⇒
@torakare
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■出演者プロフィール
松永和紀(まつなが・わき)
科学ライター。1963年生まれ。京都大学大学院農学研究科修士課程修了(農芸化学専攻)。毎日新聞社に10年間勤めた後、フリーライターに。食品の安全性や機能、農業、環境問題等を取材。主な著書は『踊る「食の安全」
農薬から見える日本の食卓』(家の光協会)、『食の安全と環境 「気分のエコ」にはだまされない』(日本評論社)など。「メディア・バイアス
あやしい健康情報とニセ科学」(光文社新書)で科学ジャーナリスト賞2008を受賞。
小島正美(こじま・まさみ)。
1951年12月生まれ。愛知県立大学卒。毎日新聞社に入社、サンデー毎日を経て、現在、生活報道部編集委員。2000年から東京理科大学非常勤講師。主な担当は食の安全、環境、健康問題。主な著書は「こうしてニュースは造られる」「誤解だらけの危ない話」(エネルギーフォーラム)「アルツハイマー病の誤解」(リヨン社)「リスク眼力」(北斗出版)など多数。
荻上チキ(おぎうえ・ちき)
1981年生。成城大学文芸学部卒業。東京大学大学院情報学環・学際情報学環修士課程修了。テクスト論、メディア論を中心に、評論、編集、メディアプロデュースなどの活動を行う。人文系ニュースサイト「トラカレ!」主宰。社会学者・芹沢一也と共に思想系メールマガジン「αシノドス」を創刊、編集。著書に『ウェブ炎上──ネット群集の暴走と可能性』(ちくま新書、2007)、『ネットいじめ』(PHP新書、2008)、『社会的な身体』(講談社現代新書、2009)など。共著に『バックラッシュ!──なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?』(上野千鶴子、宮台真司ほか、双風舎、2006)、『革命待望!──1968年がくれる未来』(スガ秀実、橋本努ほか、ポプラ社、2009)など。