【金・金・金】幻想三国誌Ⅱ　第1話【下心満載の人助け】

約四百年あまりもの長きにわたり中国の大地を支配してきた漢王朝だったが、ついに184年黄巾の乱が勃発し、全国的な動乱となる。 これを平定した後も、各地で反乱が続き、漢王朝の威信は徐々に失われていく。

それからなんやかんやあって、世は曹操、袁紹、呂布、孫策といった英雄たちが覇を競う大乱世を迎える。


辺境である西涼のある村に楚歌【ｿｶ】（字：君河【ｸﾝｶﾞ】）という青年がいた。
大怪我で3年前以前の記憶を失い、村の租税の減免を県令に直訴したために父も処刑され、現在は村はずれにある家で母と二人で暮らしている。

「金さえあればなんでもできる！女だって買える！」

貧しいことが原因で父を失った為か、金に対する執着心は人一倍であった。
人助けも金のため。
遺跡探索も金のため。

幼馴染である韓靖【ｶﾝｾｲ】（字：蒼斐【ｿｳﾋ】）と沈嫣【ｼﾞﾝｴﾝ】（愛称：依依【ﾖﾖ】）の二人も彼のそんな姿をみて呆れる毎日であった。

ある日、辺境の実力者・馬騰の副官であり沈嫣の父であるチ○コ将軍が村に滞在してきた。
楚歌は金になる依頼はないかとチ○コ将軍を下心丸出しで訪ねることにした･･･。



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