2018年3月、美術史家の松下哲也氏が執筆したウェブ記事が話題になりました。問題の記事は「美術史の1ページに『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を加えよう。「ウツシエ」に似た遊びが18世紀に存在した!? ゲーム画面からあふれでるロマン主義の“崇高”」。松下氏は、2月に刊行した『ヘンリー・フューズリの画法:物語とキャラクター表現の革新』(三元社)においても、現在のキャラクター表現と18世紀イギリスで活躍したヘンリー・フューズリの絵画作品の相関を明らかにするなど、従来の美術史研究の枠組みに捉われない野心的な考察を試みています。
今回ゲンロンカフェでは、そんな松下氏をお呼びしてトークショーを開催。5月刊行の『ゲンロン8 ゲームの時代』関連イベントとして、ゲームと美術(史)の接続から、視覚表現やキャラクター表現のいまを探っていきます。
ご登壇をいただくのは松下氏のほか、『僕たちのゲーム史』(星海社新書)などの著書があるさやわか氏。『ゲンロン8』ではゲームデザインと社会の関連を分析し(論考「ボタンの原理とゲームの倫理」)、〈ゲンロン ひらめき☆マンガ教室〉主任講師も務めています。
もうひとりは美術評論家で、同じく〈ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校〉主任講師でもある黒瀬陽平氏。黒瀬氏は『ゲンロン8』では、マルセル・デュシャンのゲーム的な想像力を発端に、コンピューター・ゲームと現代美術を結びつける意欲的な視覚論を展開しています(論考「現代美術の起源─ 二重化された視覚の系譜」)。
ゲンロンの次世代を担う「ゲンロンカフェ四天王」に就任したばかりの、さやわか氏と黒瀬氏の活躍にもご期待ください!
ゲーム、美術、キャラクター!– ゲンロンカフェ
https://genron-cafe.jp/event/20180620/