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文学の雑談

(30分)

yasuyoshiaoki
LV2

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ことばが心から落ちる――かれは地下鉄夜明けの風鈴改札の間をふらふら漂い――ローラースケートの少年たちがゆっくり円を描く荒廃した郊外のシャワー――灰色の明るいかけらが柔らかに降り注ぐユーヨーク、アリ、オーマ、オストン――くしゃくしゃの布身体が通る時の風の吹き抜けるガラスと金属の通り――サイレン塔から恐怖の音がガンガンと――ポジティブフィードバック パニックの神パンが青い音符を無人の通りへ吹き鳴らすにつれ狂乱タイムマシンが世紀の竜巻をよじらせる――ほこりっぽいオフィスと書庫を吹く風――委員会報告書が散乱して地のゴミの山へ――生から死へと鉄の爪でもって惑星上の思考感情運動をコントロールしてきた全能委員会のシンボル帳――コントロールのシンボルが叩きつぶされことばとイメージのほこりへ;広大コントロール機械のくしゃくしゃの布身体――現実の構造すべてが消えゆくサイレンの下で静かな爆発とともに崩壊――かれの遙かな山村の笛吹たちがパニックの神パンをイメージの街路に解き放った――古い映画セットの死んだメタン臭街路――ペーパームーンとムスリン樹と黒い銀空に大きなほころびが世界のカバーが輝く映画のかけらとなって降り注ぐにつれ――1920年代が暮れゆく都市を通じて疾走する黒いキャデラックに乗って加速時間の映画銃弾を吐き出しつつ―― 開いた窓を通じて跡をひく沼地臭と古新聞――オルガズム中毒が屋根裏につぶやくバーラップ状に累積――全面がかびたマットレス自慰の午後を反射:「出るのがむずかしい」――ことばとイメージ皮膚がゴムのオモチャのように灰色脊椎パウダーまみれ――パンの青い音符(ブルーノート)が銀の汽笛をちょろちょろ流す――幽閉された魔神を呼び出す交合宇宙服がかれの筋肉性欲と燃える
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