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【2014/4/26収録】岡﨑乾二郎×東浩紀 司会:黒瀬陽平「時を超えるアート——美術の復興/復興の美術」 @kenjirookazaki‎ @hazuma @kaichoo

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(3時間49分)

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実作者として、理論家として、現代美術界で圧倒的な存在感を放ち続けてきた岡﨑乾二郎。

今年2月、岡﨑の主著である『ルネサンス 経験の条件』が、単行本から12年の歳月を経て、ついに文庫化された。ルネサンス期の天才たちの作品を分析し、その謎を解き明かす同書だが、その射程は西洋絵画・建築論にとどまらない。岡﨑がブルネレスキやマサッチオの作品から取り出そうとしたのは、時間や空間などの枠組みを超えて、それでもなお持続するプロセス、構造、メディウムの問題である。もし作品が、作者の身体、生命が消え、その社会自体が滅んでも、長大なタイムスパンで生き続けるとしたら、その構造はどのようなものなのか?

いまその岡﨑の問いは、「1000年に一度」と言われたさきの震災と共鳴せざるをえない。

他方で岡﨑は、昨年夏に、展覧会『ET IN ARCADIA EGO 墓は語るか 彫刻と呼ばれる、隠された場所』展のキュレーションを担当している。同展で岡﨑は、墓が、地上に出て私たちの目に触れる「墓標」と、地下に隠された「墓室」の対であることに焦点を当てた。墓=彫刻の本質とはじつは、現世の私たちに向けた墓標の表現ではなく、表象される現在とは無関係に成立する能産性、生産サイクルにこそあるのだ。実現しなかったイサム・ノグチの原爆慰霊碑プランや、白井晟一の「原爆堂」計画を分析しながら、現世の秩序あるいは人間という表象とは、無縁に成立する回路があることを確認することこそ「希望」なのだ、と語るその主張は、現状の震災復興計画群に対する岡﨑なりの異議申し立てであるように見える。

そのような彼は、『福島第一原発観光地化計画』を中心として、哲学、文学の側からの「復興」を提案してきた東浩紀の活動をどう見ているのか。復興期の美術はなにをなすべきか。そしてそれは現代美術の復興につながるのか。カオス*ラウンジ主宰であり、近著『情報社会の情念』で話題を呼んだ新世代の美術家・黒瀬陽平を司会に、アートと震災復興の本質を問う。
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