【クトゥルフ神話】盲目白痴の安寧アンノウン【TRPG】

1990年代　日本
高度経済成長を迎えた日本は実体経済と乖離した資産価値上昇という泡沫（うたかた）の夢を見ている頃。高級車ブーム、ディスコブーム、不動産ころがし、海外リゾート旅行…
多くの大衆が終わらない夜に熱狂している中、パチン、パチンと小さな泡沫（ほうまつ）がはじけ始めていた。そして1992年。一際大きな夢の泡が、消えた。
人々は発狂し、絶望し、慌てふためきいずれ気づくのだ。人々はバブル崩壊によって狂ったのではない。あの夢の最中にいた者こそが、狂っていたのだと…
そんな時代の間で起きた、ある事件。
骨董と漢方を営む店『養燕雀』の店主、趙老やツァオ爺と呼ばれていた【趙智清】が強盗殺人の被害者となった。
この物語は、この事件を遠からず調べる者達のお話である。