ﾎﾗｰ映画「ﾐｽﾄ」を観る

みんなで観れば怖くない٩͡[๏̯͡๏]۶2007年のアメリカ映画。濃い霧（ミスト）に突然包み込まれた田舎町を舞台にしたホラー映画である。フランク・ダラボン監督・脚本によるスティーヴン・キングの小説の長編映画化は『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』に続いて三作目。原作は、スティーヴン・キングの中編小説『霧』 The Mist （1980年）。これはホラー小説アンソロジー「闇の展覧会」 Dark Forces （1980年）のために書き下ろされた作品である。一部書き直されたものがスティーヴン・キングの短編集 Skeleton Crew （1985年）にも収録された。この短編集は、日本では三分冊で出版され、『霧』はそのうちの「骸骨乗組員」に収録されている。いずれも矢野浩三郎訳。深い霧に包まれた街で巻き起こる怪異と、人心から徐々に秩序が失われていく恐怖を描いている。劇場予告編で「衝撃のラスト15分」と宣伝されたエンディングは、原作とは異なるもので、完全に映画オリジナルである。これは、いわば“結末の無い結末”であった原作のラストを、キングの了承のうえで差し替えたものである。キングもこの結末を気に入り、「執筆中にこの結末を思いついていればこのとおりにしたのに」と絶賛した。