今夜のニコ生ゼミのテーマは『ハウルの動く城』です。
宮崎駿監督が引退宣伝をした時、「自分の作品で一番気に入っているのは?」と聞かれて、間髪入れず答えたのが『ハウルの動く城』だったそうです。
でもそれは、“気に入ってる”というよりは、自分の中にずっとトゲみたいに刺さっていて、「気になっている作品」という意味とのこと。
『ハウルの動く城』は本人も認めているくらい、宮崎作品の中でも一番、賛否両論の作品です。
それと、『ハウルの動く城』にはもう一つ、ジブリ初の敗戦映画という側面があります。
『ハウルの動く城』以前は、ずっと前の興行収入を抜き続けていて、前作『千と千尋』が頂点だったのです。
そのあとはもう落ちるしかないほどの上がり方だったわけで、下がるのは当たり前なんですけど、初めて落ちた作品という烙印は逃れられません。
プロデューサーとしては”初の敗戦映画”だったわけですが、鈴木プロデューサーが敗戦したと見せないよう取り繕うための苦労がすさまじいのです。
そこにも光をあてたいと思います。
お楽しみに!
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岡田斗司夫
大阪生まれ。アニメ・ゲームの制作会社ガイナックスを創業し、初代社長を務めたあと退社。立教大学やマサチューセッツ工科大学講師、大阪芸術大学客員教授などを歴任。
『評価経済社会』『スマートノート』『人生の法則』など著書多数。